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すっきり目覚めるためにできること

食のおはなし

みなさん、普段の目覚めはいかがですか?すっきり起きられていますか?夜遅くまで起きてはいませんか?質のいい睡眠を取ることで目覚めをすっきりさせるだけでなく、疲労回復や生活習慣病の予防にもなります。朝の目覚めをすっきりさせるためにできることをいくつかお伝えします。

【食習慣からできること】

睡眠に関わるアミノ酸「トリプトファン」
睡眠をコントロールしているのは脳から放出される
セロトニンメラトニンと呼ばれるホルモンが関係しています。これらは、必須アミノ酸の1つであるトリプトファンから作られています。

セロトニンが少なくなると、気分が沈み、不眠にも悩まされます。逆に多すぎると、不安が強くなったり、興奮しやすくなったりします。ちょうど良い量があれば、気持ちが落ちついて、心地よく眠れると言われています。

睡眠ホルモンと呼ばれているメラトニンは、セロトニンから作られます。朝起きて、太陽の光を浴びてから14~16時間たつと、脳内でメラトニンの分泌が増えて、だんだん眠たくなってきます。そのため朝日を浴びることで睡眠サイクルを整える働きがあります。

トリプトファンは、牛乳や乳製品、豆・豆製品、バナナ、アボカド、肉類などに比較的多く含まれています。特に、トリプトファンを朝にとると、日中は気分が安定して眠気も少なく、夜になるとぐっすり眠れます。

●リラックス効果のある「GABA」
GABAギャバ(ガンマ-アミノ酪酸)」ということばを目にしたことはありませんか?最近では、チョコレートやドリンクにギャバが配合されて販売されていたりします。このギャバは脳や脊髄にある神経伝達物質の1つで、興奮を抑えてリラックスさせる作用があります。

食材では玄米や胚芽米、アワ・キビ・ヒエ雑穀、漬物・キムチなどの発酵食品、トマトなどにギャバが含まれています。。発芽玄米には、白米の約10倍のギャバが含まれると言われています。

食事をとる時間帯
食事をしてお腹がふくれると、眠くなります。これは、満腹ホルモンと呼ばれるレプチンなどの働きによるものです。また、昼食後の眠気は、生体リズムによる眠気のピークが午後2~4時頃にあることも影響しています。

しかし、夕食後すぐに眠ると、夜の睡眠の質が悪くなります。胃腸が盛んに働いているあいだは、深く眠れないからです。理想的には夕食の後、3時間ほどあけてから眠るようにしましょう。

夜遅くまで仕事をしていて、眠る直前に夕食をとっている人は、分食がお勧めです。夕方にパンやおにぎりなどを少し食べておいて、深夜の食事量を減らす方法です。こうするとグッスリ眠りやすく、翌朝の胃もたれも軽くなります。

寝る前のお酒やカフェイン摂取はNG
寝る前にお酒やカフェインの入っている飲み物を飲んでいませんか?アルコールを飲むと、寝つきが良くなるのは確かです。しかし、時間とともにアルコールが分解されて、血液中のアルコールの濃度が低くなると、覚醒効果が現れるため睡眠の質は悪くなります

また、アルコールは睡眠中の尿の量を増やします。そのため、トイレに行きたくなって目が覚めやすくなってしまいます。さらに、眠るためにアルコールを飲んでいると、だんだんお酒に強くなって飲む量が増え、アルコール依存症になる危険もあります。

またコーヒーやお茶、ココアなどに含まれているカフェインは、脳の中にたまってきた睡眠物質の働きをブロックして、眠気を感じなくさせる働きがあります。また、眠る前に今日の疲れをとろうと思って飲む栄養ドリンクにも、注意が必要です。栄養ドリンクには覚醒度を高めるために、カフェインが入っているものが多いからです。就寝前に飲むなら、カフェインレスの栄養ドリンクを選んでください。

寝る直前のホットミルクは要注意!
寝る前にホットミルクを飲むと寝やすくなると聞いたことはありませんか。たしかに、牛乳には最初に紹介したトリプトファンも含みますし、牛乳に含まれるカルシウムは心を落ち着かせる作用がありますので、良い睡眠を誘う飲み物としては効果があります。
※ただしここで注意が必要です。
牛乳には糖質や脂質も含まれているため、寝る直前に飲んでしまうと、寝ている間に胃腸に負担がかかり、熟睡を妨げてしまう可能性があります。そのため寝る2時間前までに飲んでおきましょう。

寝る前にとるのはハチミツがおすすめ!
ハチミツには睡眠に関わる栄養素が含まれていて、吸収もされやすく、睡眠中の疲労回復効果があります。さらに寝る前に大さじ1杯のハチミツを食べることで成長ホルモンの分泌が促され、寝ている間に脂肪を分解する作用があるためダイエットにも効果があるとされています。

【生活習慣からできること】

布団に入ってからはスマホやパソコンを触ったり、ゲームをするのはNG!
寝る前にスマホやパソコンの画面を見たり、ゲームをしたりするとそこからの光で脳が昼間だと錯覚し、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌量が減ります。寝つけないからといってスマホを見たりすると余計に寝つきが悪くなりますので、控えるようにしましょう。

●ぬるめのお風呂にしっかり浸かって疲労回復
お湯の温度は40度程度のぬるめのお湯にゆったり浸かることで体の内部の温度を上げて、眠気を誘います。深い睡眠をとるには就寝直前の入浴が良いとされていますが、寝付きを悪くしてしまう心配があります。寝付きを優先させると、就寝の2~3時間前の入浴が理想です。

朝にすっきり目覚めると一日の体の調子も良くなりますし、時間も有効活用できます。普段の習慣を見直してみるのはいかがでしょうか。